#1　ジャングルへようこそ

巨大ドラドの群れが安住の湿地帯を離れ、エサとなる小魚を追いかけてボリビアのジャングル、地図にない小さな川にたどり着いた。そんな、釣り人の夢のような話が本当なのか確かめるため、フライフィッシング仲間の4人は過酷な旅に出る。現地部族民の協力のもとアンデスの麓の丘へ続く川、100キロもの距離を丸木舟で進んでいく。激しい雨や毒を持つ昆虫、足が腐る感染症と闘いながら獲物を求めて突き進む。
 

#2　ザンビア

今回4人はザンビアの奥地へ向かう。人里離れた地図にもない川で地元住民が巨大なタイガーフィッシュを釣りあげたと聞き、真相を確かめる。世界で最もどう猛な淡水魚タイガーフィッシュは、釣り人なら誰もが夢見る獲物である。最適な漁場であるコンゴ川は政情不安により漁が禁止され、今回新たな漁場を発見できれば大手柄だ。しかし600キロのデコボコ道とワニやカバ、深刻な燃料不足が4人に立ちはだかる。
 

#3　グリーンランド

今回はグリーンランド、とんでもないサイズのホッキョクイワナがいるという秘境の川を目指す。どう猛で攻撃的なイワナは産卵期に鮮やかな色に変わり、世界中の釣り人を魅了している。道中、大量のアトランティックサーモンがいるという伝説の川を調査する。草木も生えない凍土、そびえたつフィヨルドや巨大な氷山、氷に削られた谷など手つかずの過酷な自然が広がるグリーンランドを、4人は目の当たりにする。
 

#4　モンゴル

世界最大のサケ科の魚、タイメン。気性の激しい肉食で「川のオオカミ」とも言われ、地球の最奥地に取り残された水域の数か所でしか見られない。今回の目的地はそんな場所のひとつであるモンゴル北部だが、都市部から遠く離れた道なき道を千キロ近く車で走り、危険な山道を馬で進む過酷な旅路だ。ついに4人はウール川源流にたどり着き、世界最大級のサケの仲間を釣り上げようとパックラフトで川を上っていく。
 

#5　ボルネオ島

マハシールは世界有数の食べられる高級淡水魚で、個体数はほぼ絶滅に近い状態となっている。ボルネオのジャングル奥地で捕獲されたという3匹の巨大マハシールと少年の写真が見つかった。生息地の水域は首狩り族のダヤク族に管理されているが、筋金入りの釣り好き4人は自分の首、まさに命をかけ「世界から取り残された地」へ足を踏み入れる。はたして彼らは、巨大マハシールの最後の砦にたどり着けるのだろうか？
 

#6　メキシコ

見事な飛び跳ねとかかった後の長く力強い泳ぎで、ターポンは完璧なゲームフィッシュとして多くの釣り人に人気だ。メキシコのタバスコ州に手つかずのターポン生息地があると聞き、4人は興味を持つ。この別名「シルバー・キング」の楽園に着くには、血を吸う蚊の大群や灼熱地獄、ワニがウヨウヨいる小川や迷路のような長く狭い水路を乗り切らなくてはならない。そんな旅に備え、4人はタコスで胃袋を満たす。
 

#7　オーストラリア

疑似餌のフライを叩きつけて激しく暴れ、ターポンのように飛び跳ねる豪快なバラマンディ。食材として人気があり地図にもない奥地でない限り、天然のバラマンディを見ることは難しい。今回はオーストラリア、ノーザンテリトリーのアーネムランドで、アボリジニのガイドとエンディアルゴート島へ向かう。未開の川が交差していて多くのワニが潜む小川があり、干潟には巨大バラマンディがいると4人は期待する。
 

#8　パプアニューギニア

パプアニューギニアは美しい自然と無限のチャンスに満ちている。島の東端、ミルン湾には多くの無人島と魚たちがすむ手つかずの岩礁があり、ゲームフィッシュとしてこれ以上ないロウニンアジの大群がいるという。食物連鎖の上位に君臨し、その巨体にロッドが壊され釣り人を意気消沈させると言われるロウニンアジ、そんな「干潟のギャング」をフライロッドで釣り上げることは4人にとって究極の腕試しだ。
 

#9　キューバ

キューバ南東から80キロの海域に浮かぶグレート・イナグア島には魚にまつわる謎がある。島内の広大なウィンザー湖はマングローブが生い茂る塩分を含んだ湿地帯で、何十センチもあるソトイワシなど海水魚が数多くいるという。このような海の生物が、外部から隔絶された湖にどうやってたどり着いたのか？その謎を解明すべく4人は西インド諸島へ向かい、ついでに記録的な巨大ソトイワシを釣ろうと意気込む。
 

#10　エクアドル

世界最大の淡水魚ピラルクはジャングルにおける究極の獲物だ。ブラジルやガイアナでは多く報告されているが、エクアドルの最奥地、手つかずのジャングルに大量のピラルクがいると聞きつける。このような生きた化石と言われる魚を見つけることは至難の業だ。4人は虫やヘビがウジャウジャいる鬱蒼とした密林の水路を何キロも進んだ先で、その苦労も吹き飛ぶほどの巨大ピラルクを捕獲することができるのか？